「ロジハラ(ロジカルハラスメン)」という言葉が、話題になっています。そして、「ロジハラを意味不明」と松本人志さん、お笑い芸人のバカリズムさんが言ったことで、更に話題になりました。
一体「ロジハラ」とは、何なのか、どんな場合にロジハラ(ロジカルハラスメン)に当たるのか調べてまとめてみました。
流行中の「ロジハラ」は誤訳!!
「ロジハラ」は「ロジカルハラスメン」の略として使われています。
今、話題の「ロジハラ」とは、「正論ばかりを突きつけて相手を追い詰めるハラスメント」のことを指すとされています。
しかし、これは、明らかな誤訳・使い方の間違いと言えます!!
松本人志さん。お笑い芸人のバカリズムさんが意味不明と言ったロジハラも、間違った使い方のロジハラについて説明され意味不明となったのでしょう。
流行中の「ロジハラ」は誤訳
今、世間で話題の「ロジハラ」は、次の通りです。
例えば、上司が部下のミスに対して「何でできなかったのか説明して」とミスの部分がわかっているに関わらず言わせる行為が上司の「ロジハラ」に当たると言うことです。と滅茶苦茶な内容!
上司「何ででできなかったか説明して!」
上記の上司の発言は、当たり前のことですよね?!
これが、否定されるようなら、国際標準をも否定することになります。
このシーンは、組織での「PDCAサイクル」の一部にあたります。
「PDCA」とは、
- Plan(計画)
- Do(実行)
- Check(評価)
- Action(改善)
の頭文字を取ったもの。Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)のサイクルを繰り返し行うことで、継続的な業務の改善を促す技法です。
「PDCAサイクル」とも呼ばれています。
これはPDCAの最後のステップ、Action(改善)が終了したら、また最初のPlan(計画)に戻って循環させることを意味しています。
基本的に、PDCAもPDCAサイクルも、一般的には同義語として解釈します。
日本企業にも深く浸透しているPDCAは、1950年代、品質管理研究の第一人者であったアメリカの統計学者ウィリアム・エドワーズ・デミング博士とウォルター・シューハート博士によって提唱されました。
現在では、品質管理の国際基準となっている、
- ISO 9001
- ISO 14001
にもPDCAの手法が取り入れられており、業界や業種を問わずにセルフマネジメントメソッドの基礎として利用されています。
企業において、「ロジハラ」を追及されるようになったならば、③Check(評価)の部分が成り立たなくなり、何も改善されないまま業務が終わることになってしまいます。
部下にミスした原因を考えさせないまま、上司が改善点を指示するだけならば、その部下は、一向に成長しませんし、また、別のミスも平気ですることになるでしょう!!上司が部下のミスを確認することで、上司も部下のミスに対して責任を負います。この評価をも否定する人は、失敗しても全部「自分ひとりで責任がとれてる」とでも思っているのでしょうか?!
こんなことが「ロジハラ」とされるならば、世界標準でも、当たり前のことを、ハラスメントと言っているとんでもないことです。
本当の正しい「ロジハラ」とは?
正しい「ロジハラ」とは、
- 「正論さえ言えば相手の感情なんか無視してもいい」と勘違いしてる場合
- 正論というよりは、論理的に語ってさも自分の意見が正しいと見せかけて相手を蹴落そうとしている場合
- 自分は絶対的に正しく他人は間違っていると盲目的に思い込んでいるがゆえに、自分の意見を理屈でもって一方的に押し付けようとしている場合
を、言うべきです。これらの場合は、ロジハラを言われた相手に何もメリットも無く苦痛でしかありません。
そして、「ロジハラ」をする人の心理は、
- 優位に立ちたい
- 負けたくない
- 自分が正しい
- 世間に認められたい
- 自分さえよければいい
- 相手の気持ちを考えられない
と、自分勝手な心理が含まれる、自分勝手の心理が優先しているのが「ロジハラ」にあたります。
このような場合を「ロジハラ」であると説明したならば、松本人志さん、お笑い芸人のバカリズムさんも納得したことでしょう!!
まとめ
今回は、「ロジハラ(ロジカルハラスメン)」について、調べお知らせしました。
今広がっている誤った理解による「ロジハラ」という主張が、これ以上広がらないことを願っています。