2020年(令和2年)9月30日、日本相撲協会は、東京・両国国技館で大相撲11月場所(11月8日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議と臨時理事会を開催し、大相撲秋場所で初優勝を飾った関脇正代(しょうだい、28歳、時津風部屋)の大関昇進を決定しました。
新大関誕生は、今年2020年3月の朝乃山以来、時津風部屋からは元理事長の豊山以来57年ぶり、熊本県出身では62年7月の栃光以来58年ぶりとなります。
新大関への伝達式では、満場一致で大関昇進が決まったことを伝えられ、正代は「謹んでお受けします。大関の名に恥じぬよう、至誠一貫の精神で相撲道にまい進してまいります」と口上を述べました。
<新大関!正代>
大関 正代より、ファンの皆様へ。伝達式の様子はYouTubeアーカイブでもご覧いただけます。https://t.co/x6FlmXimis#sumo #相撲 #新大関 #正代 pic.twitter.com/DmTFvqz5k8
— 日本相撲協会公式 (@sumokyokai) September 30, 2020
「至誠一貫」とは?
「最後まで誠意を貫き通す」という意味、古代中国儒学者孟子の言葉。
「至誠一貫」の文字を、最後の将軍・徳川慶喜が、揮毫している。
正代は「至誠一貫」の言葉にふさわしい人物
しこ名(四股名・醜名)の正代は、本名の名字で「しこ名は変えるつもりはない」と本名に愛着。
大学2年生時には学生横綱となり幕下15枚目格付け出し資格を得ながらも、大学卒業優先で前相撲からスタートしたことに「下積みをしていって、少しずつ力をつけられた。逆によかった」と語ったほどの謙虚さ、堅実さ。
このような人柄の正代に、今回の「至誠一貫の精神」で相撲道に邁進(まいしん)していくという言葉は、相撲への愛着や謙虚も伝わってきて、正代の人柄とマッチする言葉のように思われます。
今後の正代の益々の活躍を期待するばかりです。
新大関・正代の経歴
本名:正代直也(しょうだい・なおや)1991年(平成3年)11月5日、熊本県宇土市生まれ、血液型A型。
小学1年から相撲を始め、熊本農3年時に国体優勝。
東京農業大学(東農大)に進み、2年時に学生横綱も卒業を優先してプロ入りせず。
2014年春場所に前相撲で初土俵。
しこ名(四股名・醜名)「正代(しょうだい)」については「珍しい名字。変えるつもりはないです」と、名字をしこ名に。
序ノ口、幕下、十両で優勝し16年初場所新入幕。184センチ、170キロ。得意は右四つ、寄り。
歌手の石川さゆり(62)は、遠縁の親戚にあたる。
今回の大関への昇進に関して親戚の歌手石川さゆりは、所属事務所を通じて祝福メッセージが送っている。
「親戚」ではあるが、4年前の11月に正代が明かしたところによると「母方の祖母の兄の奥さんの妹の娘が、石川さゆりさんなんです」とい遠い血縁。