山手線のバッテリー発火、何故起きた?!実は、扱い方には要注意のバッテリー

JR山手線の車内でバッテリーから発火

16日午前、JR山手線の車内でリュックサックから突然火が出て乗客が一時、駅のホームに避難する騒ぎに。警視庁などによると、中に入っていたヘアアイロンのバッテリーから出火したとみられるという。持ち主の女子大学生が足にやけどをして病院に搬送された。

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増え続けるモバイルバッテリー、持ち歩く人も急増

いまやバッテリー内蔵製品やモバイルバッテリーは、日常の必需品。色々なところで使われています。

外出の際に、モバイルバッテリーを、バッグに1台入れて、いつでもどこでもスマートフォンが充電ができて便利なツールとして持ち歩いている方も多いかと思います。色々なバッテリー内蔵製品が増えています。需要は、急速に増え続けています。

しかし、その一方で、バッテリー内蔵製品やモバイルバッテリーの発火や爆発などの事故が目につくようになってきています。
サムスンのスマホGalaxyが飛行機の中で爆発を起こして問題になった事件も記憶に残っている方も多いでしょう。このスマホの爆発の原因も、「バッテリー自体の欠陥」でした。
バッテリーは、残念ながら「100%安全なもの」とはいえないのです。

モバイルバッテリーは実はデリケート

モバイルバッテリーに使われているリチウムイオン電池は、内部に膨大なエネルギーを溜め込みます。だからこそ、充電したら長時間使えるわけです。その構造上、実は、発火・爆発しやすい、とてもデリケートな特性を持っています。

モバイルバッテリーは、そのエネルギーを貯め込むための「セル」と呼ばれるリチウムイオン電池本体と、充電や放電を管理するための回路で構成されています。このセルが破損したり回路がショートしたりすることで、異常な電流が流れて発火や爆発が起こってしまいます。

有名ブランド品であろうとノーブランド品であろうと、製造不良や故障は起こりえます。

だからこそ、大切なのは、モバイルバッテリーの扱い方!発火や爆発しやすい特性を持っていることを理解した上で、丁寧に扱うことが何よりも肝心です。

・モバイルバッテリーは衝撃に弱い特徴があるため、乱暴に扱ったり、落として衝撃を与えたりすることで発火
・モバイルバッテリーの充電中や給電中にダメージを与えることは論外で大変危険、発火の危険性大
・使用していないときでも衝撃により故障して、気付かないまま充電や給電を開始したことで発火
・モバイルバッテリーは、製造の過程で内部に異物が混入し、異常な圧力が加わり回路をショートさせてしまうことや、根本的な設計ミスにより内部のバッテリーがゆがんで、異常な発熱が起こり、発火
・モバイルバッテリーの内部電池の主流となっているリチウムイオンバッテリーは、温度変化には強くありません。通常は0~40℃の範囲での使用が推奨されており、それ以上に温度が上がると故障や発火。逆に、温度が0℃を切るような環境での充電や給電や使用も、誤動作の原因となり避けるべきで。
・経年劣化したモバイルバッテリーの使用を続けることで、異常な発熱や発火
今回のJR山手線車内での発火は、リュックサックの中で、たくさんの荷物の下に、モバイルバッテリー内蔵のヘアアイロンが置かれ、上にある荷物によって圧迫され、発火したのではないかと考えられます。

モバイルバッテリーは扱い方が重要

事故防止対策として、モバイルバッテリーをできるだけ丁寧に扱うことが重要です。

・モバイルバッテリーやバッテリーが内蔵された製品をズボンのポケットやバッグの底のほうに入れたりするなどして強い圧力がかかる状態での使用や持ち運びは、極力避ける。
・高いところから落としたりすることは、絶対に厳禁、大変危険。
・真夏に車のダッシュボードに放置するなど、高温の環境にも要注意。
・モバイルバッテリー本体の膨らみを確認した場合は使用を中止(本体の膨らみは、熱が原因の可能性があり、そのまま使使い続けることで発火の危険性あり)

実際、モバイルバッテリーが原因となった火災の多くが、こうした不適切な使用方法によるものだともいわれています。

モバイルバッテリーは、単3や単4の乾電池とは違います。あくまでも、ひとつの「電化製品」だということを念頭において取り扱う必要があります。

ちなみに、モバイルバッテリーは、充電時・給電時に、ある程度、熱を持つもののが普通です。熱を持つことを不安に思う人が多いようですが、手に持てるぐらいの温度であればまったく問題はありません。
逆に、手に持てないほどの熱さであれば、すぐに使用をストップして、購入元・製造元に連絡しましょう。

モバイルバッテリーやバッテリー内蔵製品が発火した場合の対処方法

万が一、バッテリー内蔵製品、モバイルバッテリーが発火してしまった場合、火花が飛び散っている間は絶対に近寄ってはいけません。火花が収まった段階で、消化器や大量の水で消化します。

 

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