2018年12月6日、ソフトバンク(以下、SB)の携帯において、長時間繋がらないという大規模な通信障害が起こりました。
その直後の2018年12月19日、東京証券取引所第1部に株式を上場した「SoftBank」。しかし、株価は初日から公開価格の1,500円を大きく割り込み、終値は1,282円(公開価格比14.5%減)という厳しい結果。
この主な原因は、もちろん、12月6日の大規模通信障害。そして、この事態に対して、かなりの顧客離れが起こったと、SoftBank社の宮内社長がコメントしました。どうやら障害発生から2万件程度の解約があったそうです。
あのような大規模な通信障害を起こせば、当然の結果と言えるでしょう!しかし、それに対してのユーザーへの補償は未だ行われておりません。ますます、不満が溜まり、顧客離れは進むことでしょう。
そんな中、SBは、特定の顧客に対して、こっそりと通信障害に対する補償?厚遇?をちらつかせ、顧客離れを防ごうと必死になっています。
それは、157の電話窓口において、ソフトバンクから他社へ携帯電話ナンバーポータビリティ(以下、MNP)を、変更理由としてあの大規模通信障害が理由と伝え、変更を行おうとした者に対して行われています。
その流れは、以下の通り・・・。
157へ電話。
MNP予約の番号を入力してSBオペレーター(以下、SBオペ)に繋がる。
顧客A:「他社へのMNPを希望しています」
SBオペ:「差し支えなければ他社様での変更機種をお教えいただけますか?」
顧客A:「はい、iPhone8を考えています。」
SBオペ:「ありがとうございます。できましたら、今回の他社様への乗り換えの理由をお教えいただくことはできますでしょうか?」
顧客A:「先日の通信障害で、ソフトバンクが嫌になりました。」
SBオペ:「誠に申し訳ありませんでした。あの、実はお客さま限定でございますが……今回、当社の機種変更に利用できる30,000ポイントと2年間毎月1,500円を減額するプログラムがございます。もし、よろしければ当社継続の検討材料としてお考えいただけないでしょうか?」
といった感じで、あの通信障害を理由とした者に対してのみ、厚遇を提示してきます。
他にも以下のように色々と条件はあるようですが、
・最新機種使用のみ・期限1ヶ月と縛りあり。
・月額割引やポイント数はユーザーにより、1,000・1,500・2,000円×12・24か月と差があり。
・他社への変更機種対象を、他社(docomo・au)iPhone8、一括0円の対象の物と言えば、30,000ポイント付与+月々1,500円×24か月の割引という傾向。
あのようなとんでもない大規模な通信障害を起こしておきながら、何も言ってこなかった者に対しては補償無し・泣き寝入り、大規模な通信障害を理由にナンバーポータビリティなどアクションを起こした者に対してのみ補償?を行うというソフトバンクのやり方は、せこい、お粗末と言えますね。これでは、ますます、ソフトバンクの価値は下がるばかりでしょう!